「明日、ガンになる」
すでに2月も後半に入りましたが、皆様、お変わりありませんでしょうか。
「久野は最近何やってんだ(どうせ遊んでるんだろう)」と言われそうなので、最近の仕事をお伝えします。


先月長崎大学から頂いた国際シンポジウム撮影の写真がウェブに上がっています。

http://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/about/info/news/news1993.html​


会議やシンポジウムの撮影は危険があるわけでないし、基本的に次に起こることはわかるので撮りやすいはずなのだけど、現実は必死です。まず第一に撮り逃しはありえない。決まった時間内に思い浮かぶ構図全てに、最適な瞬間をキャッチしなければいけない。

次に、どうやったら「おぉ」と思って頂けるか、必死に考えなければいけない。

例えば戦争シーンなどは撮り方が少々まずくても、現場の力で見る人を惹き込むことができる。しかし物事が動いていない静かな現場で、どうやって「さすがカメラマンが撮った」と思って頂くか、中々難しい。5000円払って目玉焼きを食べる人はいないわけで、失敗すれば次はない。

この撮影は2日間で約3000枚撮って、丁寧にセレクトしました。


他にも幾つか依頼を頂きつつ、先週は自分の撮影にも出ていました。8時間バスに乗り、1時間バイクタクシーで辿り着いたのは葬儀の場面。先月ソマリアに駐屯するケニア軍基地が襲撃され、100人とも言われる兵士が殺されました。その一人の実家です。

葬儀の場面はいくら事前に許可を取り慎重に動いても、参集者から罵声が飛んだり、蹴られそうになることがある。そんな時、僕は黙り、静かにしている。


3日間かけて自分が納得できたのは、一枚だけだった。


            

            (戦死兵の墓穴を掘る住民)


「人間の喪失」というものを見事に描く小説家がいる。どうしたらそれを写真で表せるのか、模索しながら行動している。失った人々のためにも。


明日癌宣告をされても、眉ひとつ動かさず聞けるよう今日を生きていたい。
本年もよろしくお願いします。
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